テスは、自分の貯金箱を開けて中に入っていた小銭の数を何度も確かめます。
そして再び小銭を貯金箱の中へと戻し、
それを抱えてこっそりと誰にも知られないように家を出ました。
テスは家からそう遠くない薬局へたどり着き、
カウンターの前の列に並び順番を待ちます。
しかし・・・一向に終わる気配のない薬剤師と前の客との長話。
足踏みをしたり咳払いをしてみても気づく様子がなかったので、
テスはついにしびれをきらして、貯金箱に入った小銭を薬局のカウンターへとぶちまけました。
これにはさすがに気付いた薬剤師。
やっとテスの方を向いて、話しかけました。
「久しぶりに会った弟と話していたんだ、気付かなくてごめんよ。何が欲しいの?」
そう言うと、テスは
「私にも弟がいる!」
と興奮気味に言いました。
そして・・・
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