「カタギのもんに手を出すのはわしは嫌いや。

取りあえず周りに迷惑かけたお詫びとして

次の駅で降りろや。そしたら見逃してやる」

あまりの恐怖に口をぱくぱくさせながら

「え、でも終電…」と言うリーマンに、

友達リーマンが「とにかく降りるぞ!」と。

次の駅でリーマン2人は降りていきました。



その後、おじさんは私の席の隣に戻ってきて

「いやー車内クーラー利き過ぎてさぶいさぶい!」

と笑いながら作業着を着なおして

周りの人に「さわいでもーてすんません!」

と笑顔で会釈してました。

あの修羅場っぽい空気は本当に怖かったけど、

きっと車内は皆すっきりしたと思う。

それにしても人のいいただのおじさんにしか

見えなかったけど、異様なまでに首が太かったな。

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