席を奪った事はまだいいとして、胎の中のややこの命を危険にさらした

男どものその態度に、怒りの頂点に達した俺は、

座ったまま何の謝罪も無い男2人の鼻っ面に、思い切り、

渾身の力を込めた突きを打ち込んでやりました。

最初の打撃を2人の男に与えたところから、俺は我を忘れていて、

とにかく滅茶苦茶に殴る、蹴るを繰り返していました。

長い間格闘技をやってきて、それでも顔を殴られる事が怖くて

喧嘩など一度もやった事も無く、逆に苛められっ子だった俺が、

生まれて初めて、習い覚えた技(?)の数々を、素人の男相手に使いまくっていた。



最後には2人の男のうちの一人を床に引きずり倒し、

うずくまるソイツをガブって、脳天にヒザまで入れていた。

最後は席を譲ってくれたカップルさんの男性が、

「これ以上やったら・・・もうこの辺で止めた方がいい」と、

俺を羽交い絞めにして止めてくれた。

そして俺ら夫婦と一緒に途中の駅で降りてくれ、4人でタクシーに乗り、

俺達の掛かり付けの産院まで付き合ってくれた。

幸い、ややこは無事で、今も元気に胎の中を泳いでる。

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